前回は、自分の事業がどのような形態をとっているのかにより、将来の資金の流れ、つまり資金繰り表の作成の方法が異なるとお話ししました。
今回は、主に、現金主義、つまり、ほとんど、現金により、費用を支払い、現金により、売上を受け取るという取引を行っている状態の場合に、どう資金繰りを作成したらいいのかを、お話ししたいと思います。
まず、なぜ、このように分けるかというと、効率的に行うためです。最も、経営者の方が考えなくてはならないのは、事業の成長のために、どう時間を創り出すか、やらなくてはいけないのもをどう少なくするかを考えることがいいと思えるからです。
そこで、現金取引で事業を行っているのあれば、ほぼ、損益計算書の売り上げ、経費がそのまま、資金の出し入れと同じになります。このことから、月次の損益計算書を作成または把握することをおすすめします。
そして、資金繰り表のフォ-ムは、基本的に、損益計算書のフォ-ムに準じたもの(さらに、これに、貸借対照表の項目を加えます)を使用すれば、そんなに時間も取られないと思います。
少し、今回の命題と異なりますが、ここで、押さえておきたいことは、なんのために、資金繰り表を作成するかです。つまり、一つの何の数値を見たいのか、その数値をもって何を実現したいのかを明確にすることが最初にあります。ただ、何が言いたいのかというと、資金繰り表の作成が最終目標でないことです。
この表を作成し、事業の成長のために利用することが最終目標と考えます。つまり、成長のための行動計画のもととなるのが、資金繰り表ととらえてもらうほうがいいかもしれません。
その利用方法は自社において、様々だと思います。重要なのは、わかりやすいことです。他者に作成してもらってもいいですが、その数値の意味、などは最低、把握しておくことをお勧めします。
次回は、この月次損益計算書をどう、資金繰り表に反映させたらいいのかを簡単にお話ししたいと思います。