◆将来の資金の動き(現金取引を主とする)・・過去の損益から
前回は、現金取引を主としていうる事業においては、過去の数値を月次の損益計算書から持ってくるのがいいとお話ししました。
今回は、そのうち、支出で経常的に生じる費用についてお話します。
具体的には、例えば、水道光熱費を考えますと、過去一年間の毎月の金額が、月次損益計算書からわかります。この金額を将来どのようになるかを予想します。
この予想ですが、第一に、大きな制度の変更があるか、例えば、消費税の増税など。
そして、第二に、この費用が、どのようなことに利用されているのかを見ていくこととなります。事業の形態にもよりますが、この費用が売上に付随して生じるものであれば、売上の予想を考慮することとなります。過去の売上にかかる水道光熱費がいくらになっていたかは、前もって把握することが必要ですが。
ただ、その影響が少ないようであれば、無視してかんがえればいいと思います。つまり、金額の少ないものは、省いてもいいのではないでしょうか。このように考えると、将来の予想金額は、出てくると思います。
経常的な費用についてもそうですが、将来の資金を考えるうえで、このように考えて大まかな数値をだしていくという気持ちで望めばいいと思います。
ここでの注意点は、この将来の資金、つなり、資金繰り表を何に利用するのかであり、この表の作成がすごく精度の良いものを作るものではないと考えます。なぜなら、将来のことは誰にもわかりませんし、資金繰り表は、将来の行動の判断材料であり、その時々の将来の状況で、書き換えていくものですから。
次回は、収入について、お話したいと思います。